金属などの表面に付いた付着物(酸化物など)と母材(金属など)のアブレーション(加工)しきい値の差異を利用しております。
レーザーの熱や衝撃波により付着物は除去されるが、母材は加工されないという条件のレーザーを利用します。
その際に母材の表面は改質され、酸化物などが再付着する防止効果(黒錆化)があることも分かっています。
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レーザークリーニグとは、レーザー洗浄機、レーザーサビ取り機、レーザーブラスト、レーザーケレン装置、レーザー塗装剥離機、レーザー脱脂機とも呼ばれ、金属に付いたサビ等をレーザーにより除去できる装置です。
光響製のレーザークリーニグ(レーザー洗浄機)はレーザーの専門家が開発をしているため、レーザー光源、光学系、光学スキャナー、光学制御システム、ソフトウェアなどを一元最適化し、金属に付いたサビやセメント、サビ止め塗料(塗膜)など、しぶとい汚れも軽々と除去できるように工夫しております。
単純にレーザーの平均出力だけではレーザークリーニング(レーザー洗浄)の性能は決まりません。
光響製レーザークリーニグ(レーザー洗浄機)のレーザー集光点におけるビーム強度は1000 kW/cm2以上(最大で約100 MW/cm2)にもなります。
最大で約100 MW/cm2に達するレーザークリーニグ(レーザー洗浄機)は、当社調べでは光響のみです。
最近では、新たに無機物質上の有機物質が除去できるUVレーザークリーニグも開発し販売しております。
100Wレーザークリーニグ装置については、光技術の融合と活用のための情報ガイドブック「光アライアンス」の2019年5月号に掲載されました。
鉄などの金属は、酸素や水分に触れるとサビ(酸化物)などが付着します。
この汚れは黒っぽくなるため、レーザー光の吸収率が金属(母材)よりも高くなります。
高エネルギー密度のレーザーを物質に照射すると、昇華や蒸散といったアブレーションと呼ばれる現象が起こります。
レーザークリーニング(レーザー洗浄機)は、そのアブレーションを利用した洗浄技術です。
レーザーのエネルギー密度が高すぎると金属などの母材にもダメージが入ってしまいますが、適したエネルギー密度であると金属などの表面に付いた汚れ(酸化物などの付着物)のみを除去することができます。
また、母材と汚れの種類によっては下記が挙げられます。
レーザーの局所的な熱(いわゆる衝撃波)によって、汚れを蒸散させるケース
母材の局所的な熱によって、汚れを剥離させるケース
汚れとエネルギーの関係性
レーザー強度が強いと母材にダメージが入るイメージ
(100W機における鉄の切断例)
金属などの表面に付いた付着物(酸化物など)と母材(金属など)のアブレーション(加工)しきい値の差異を利用しております。
レーザーの熱や衝撃波により付着物は除去されるが、母材は加工されないという条件のレーザーを利用します。
その際に母材の表面は改質され、酸化物などが再付着する防止効果(黒錆化)があることも分かっています。
金属の場合は防錆効果も!
レーザークリーニグで金属表面のさびを除去する様子
赤錆を蒸散させて黒錆になった様子(左)と赤錆を薄く削った様子(右)
従来の洗浄技術として、水を用いた高圧洗浄、有機溶剤を用いた薬品洗浄、ケイ砂を用いたサンドブラスト洗浄があります。
従来技術と比較したレーザークリーニグ(レーザー洗浄機)の特長は下記の通りです。
高圧水 | サンドペーパー | レーザー | |
---|---|---|---|
二次廃棄物が出ない | × 汚水が出る |
△ 使用済みの物が出る |
◎ 蒸散する |
母材を傷つけにくい | ○ |
△ |
◎ 調節可能 |
凸凹面や狭い場所への対応 | ○ 水が届く範囲 |
△ 手が届く場所 |
◎ レーザーが届く場所 |
強固な汚れが取れる | × |
△ |
◎ |
初期コストの低さ | △ |
◎ |
× |
ランニングコストの低さ | × 汚水処理の手間 |
× 膨大な人件費 |
◎ 電気代のみ |
コストパフォーマンスの高さ | △ |
△ |
◎ |
光響製品 | 従来製品 | |
---|---|---|
カスタム可能 | ◎ |
× |
サビ&塗膜の除去 | ◎ |
△ |
無機物質上の有機物の除去 | ◎ |
× |
レーザー発振器 | ファイバーレーザー、UV固体レーザー |
ファイバーレーザー、固体レーザー |
レーザー出力 | 30W、50W、100W、200W、500W(10kWも可)UV5W |
~70W、~100W、~120W、~数kW |
レーザー発振器 | ファイバーレーザー、UV固体レーザー |
ファイバーレーザー、固体レーザー |
レーザービーム強度 | ~約100MW/cm2 |
~1MW/cm2 |
冷却方法 | 空冷、水冷 |
空冷、水冷 |
レーザースキャン軸 | 手動、1軸、2軸 |
手動、1軸、2軸 |
ソフト画面の言語 | 日本語 |
英語、中国語、日本語 |
製造元 | 日本語 |
海外 |
国内安全基準 | ◎ |
なし |
外部制御 | ◎ |
なし |
レーザークリーニグ施工の様々な実例サンプル動画をご用意しております。
驚きを以下の動画で是非ご確認ください。
サビ取り
薄いサビ
サビ取り
薄いサビ
サビ取り
薄いサビ
サビ取り
高低差のあるサビ
サビ取り
鏡を利用したサビ
サビ取り
水に濡れたサビ
サビ取り
厚いサビ
サビ取り
厚いサビ
サビ取り
黒サビ
塗装除去
金属上の塗料・塗膜
塗装除去
金属上の塗料・塗膜
塗装除去
金属上の塗料・塗膜
塗装除去
鉄上の電着塗装
塗装除去
アクリル上の塗料
塗装除去
ガラス上の塗料
塗装除去
床塗料
外部制御の事例
ロボットにレーザークリーニグ持たせた例
その他の事例
ビルの壁の油
その他の事例
仮設足場上の汚れ
その他の事例
ブロック塀の汚れ
その他の事例
ブロック塀の汚れ
その他の事例
セメント
その他の事例
セメント
その他の事例
料理
その他の事例
料理
その他の事例
花崗岩のしみ抜き
素材 | パルスレーザー50W/100W/200W | CWレーザー500W |
---|---|---|
鉄上の電着塗装 |
○
movie
×
|
|
SUS上のインク汚れ除去 |
◎
movie
×
|
|
SUS上のインク汚れ除去 |
△
時間をかければある程度までは削れる。 |
△
movie
×
時間をかければある程度までは削れる。 |
SUS上のインク汚れ除去 |
△
時間をかければある程度までは削れる。 |
△
movie
×
時間をかければある程度までは削れる。 |
鉄の上の5色の塗料の除去の様子 | △ |
○
movie
×
|
長年上塗りされた塗装 | △ |
◎
movie
×
|
鉄系材に付いた赤錆 |
◎
movie
×
|
|
鉄系材上の厚みの薄いコンクリート |
○
movie
×
|
|
鉄系材上の厚みのあるコンクリート |
|
|
コンクリートに付いた濃色のペンキ |
◎
movie
×
|
|
コンクリートに付いた油性マジック |
色は落ちるが、型は残る。 |
|
レーザが届かない場所(配管内部など) |
|
|
厚みのない黒錆 |
○
movie
×
|
|
厚みのある黒錆 |
|
|
組織内部まで入り込んだ赤錆(腐食したような錆) |
|
|
白色系の塗膜 |
|
|
白色系の塗膜 |
除去に時間がかかる。 |
|
クリア塗料 |
クリアは透過するので反応しないが、ベース素材の反応により除去できることもある。 |
|
樹脂 |
|
|
樹脂表面の汚れ |
材質によってはパワーを落として表面の汚れだけを除去可能。 |
|
酸化膜 |
|
|
真鍮に付いた汚れ |
|
|
銅に付いた汚れ |
銅は熱伝導がよいため、反応が弱くなる。 |
|
溶接焼け |
|
|
アロジン皮膜 |
|
|
スパッタ |
よほど微小なものなら可能だが、基本スパッタやバリは除去不可。 |
|
青錆 |
|
|
SUS表面上に付着した焼結アルミナ |
|
|
仮設足場上の付着物 |
◎
movie
×
|
|
ステンレスにメッキ処理 |
|
|
シリコンコーティング |
|
|
薄い油膜 |
母材が金属の場合に限る。(輻射熱) |
|
グリス等厚い油膜 |
|
|
半導体装置の付着物除去 |
|
|
クリンカ塊 |
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|
ダイス鋼・ハイス鋼の錆や酸化膜除去 |
|
|
木材上の厚みの薄い塗装膜 |
|
|
焼結自動車部品に付いた錆 |
|
|
金型部品表面上のニッケルメッキ |
薄いメッキは除去可能 |
|
鉄筋の錆や酸化スケールの除去 |
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|
厚みのあまりないSUS材に付着した脂・コンパウンド |
母材の輻射熱で除去可能のため、母材への熱影響有り。 |
|
アルミ製金型に付着した離型剤 |
母材の輻射熱で除去可能。 |
|
陶器製金型に付着した離型剤 |
輻射熱が弱いため除去不可。 |
|
透明なアクリル上の落書き |
黒色系統以外は難しい |
|
ガラスに付着した錆 |
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|
鋼板に付着したエポキシ樹脂 |
薄いものなら可能 |
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銅に付着した樹脂 |
薄いものなら可能 |
|
SKD61に付着したアルミ |
薄いものなら可能 |
|
SUS上の接着樹脂 |
薄いものなら可能 |
|
SS400上の塗装膜 |
薄いものなら可能 |
|
鋳物の表面の錆 |
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アルミの上のカッティングシート |
溶けたり、反応しなかったり、個体差あり |
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PA材の面粗度改善 |
条件によっては粗さがなくなる |
|
樹脂上にアルミコーティングされた物に付着した離型剤や汚れ |
時間がかかる |
|
アルミ材に付着したエポキシ樹脂 |
集光密度の高いレンズの場合に限る |
|
グリスフィッテング全体の錆除去 |
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|
ステムナットの錆び除去 |
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|
タイロッド上の黒皮除去 |
時間かかる |
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SUS306に付着したセリウム系研磨剤の除去 |
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|
SUS306に付着したシリカ系研磨剤の除去 |
|
|
真鍮に付着したセリウム系およびシリカ研磨剤の除去 |
|
|
アルミパイプ上のラッカー塗装除去 |
塗膜の厚いところは時間かかる |
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鋼上の溶融亜鉛めっきの除去 |
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鉄製のパンラックに付いた油汚れ、塗装、サビの除去 |
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ドラム缶天板塗装の除去 |
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H鋼の黒皮除去 |
基本集光密度の高いレンズが必要。黒皮の種類によっては早く除去できることもある |
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歴史的建造物の表面上の汚れ除去 |
閾値を見つけられれば可能。母材に傷、注意 |
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タイル上のコーティングの除去 |
直接反応しないものは除去不可。作業効率的に問題あり |
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鋼材上の亜鉛めっき除去 |
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鉄道レールの錆除去 |
錆は取れるが、作業効率が課題 |
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鉄やアルミに付着したメラミン塗装の除去 |
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コンクリート成形金型に付着した錆除去 |
コンクリートは× |